Windows PE/REのコマンドプロンプトからシステム回復オプションやスタートアップ修復等を起動する
目次
Windowsが正常に起動しなくなったとき、Windowsのインストールメディアや、システム修復ディスク、回復ドライブなどからWindows PEを起動して、システム回復オプションのメニューからスタートアップ修復を行いますが、Windows ServerのWindows PEなど、システム回復オプションのメニューが出ない状態からスタートアップ修復をコマンドで呼び出す方法を見つけたのでメモ。
例えば、ディスクのクローンを作ったり、パーテーション操作でよく使っているEaseUS Todo BackupやEaseUS Partition MasterにWindows PEベースのブータブルディスクを作成する機能があります。これでコンピューターを起動した際、コマンドプロンプトが使えますが、ここを入口にシステム回復オプションのメニューを呼び出したり、スタートアップ修復をしたりといろいろできます。
コマンドプロンプトの起動
コマンドプロンプトを起動するメニューが出ていなくても、以下のショートカットキーでWindows PEまたはWindows REが起動していれば、コマンドプロンプトを起動させることができます。
Shift + F10
コマンドプロンプトが起動しないとき
Shift + F10を押してもコマンドプロンプトが起動しないときは、何でもいいので表示されているダイアログ内の一部をクリックしてから再度Shift + F10を押してみてください。
(Windows 7のインストールディスクで起動したときのスクリーンショット)
「システム回復オプション」のメニューを起動
以下のコマンドを実行すると、「システム回復オプション」の「キーボード入力方式」の選択画面が現れ、進んで行くと以下のメニューに辿り着けます。
X:\sources\recovery\RecEnv.exe
以下のスクリーンショットはWindows 10にインストールしたEaseUS Todo Backupから作成したWindows PEベースのブータブルメディアのコマンドプロンプトから起動した画面です。
この画面から、EaseUS Todo Backupのメインメニューに戻るときはAlt + Tabで画面を切り替えれば戻れます。
スタートアップ修復を実行
以下を実行するといきなりスタートアップ修復が始まります。
X:\sources\recovery\StartRep.exe
Windows 7のPEの場合
Windows 10のPEの場合
MBRの修復コマンド
定番のコマンドです。
bootrec /fixmbr bootrec /fixboot bootrec /rebuildbcd
このコマンド実行後は必ずスタートアップ修復を行ってください。
その他のブート修復コマンドの参考
エクスプローラーを使いたいときはメモ帳を起動
Windows PEではエクスプローラーが使えませんので、替わりにメモ帳からファイルを開くダイアログをエクスプローラー替わりに使用します。ファイルの種類は[すべてのファイル]にしないとテキストファイル以外のファイルが見えないのでご注意ください。
メモ帳の起動
notepad
ファイルのカット・コピー・ペースト
メモ帳をコマンドプロンプトから複数起動させ、それぞれのメモ帳のファイルを開くダイアログを同時に開き、エクスプローラーでファイルを操作するように、ダイアログ間でファイルのドラッグアンドドロップができたり、ファイルのカット・コピー・ペーストもできます。
コマンドでDIRやTREEでファイルを探したり、MOVEやXCOPY・ROBOCOPYでファイルの移動やコピーは面倒なので、この方法は便利です。
ただし、ローカルのHDDやSSDのファイル・フォルダは見えないので、使い道は限られます。
レジストリエディタ
regedit
USBなどで外部接続した修復したいHDDの中にあるレジストリの値を確認したり変更したする場合、レジストリエディタで読込をするのですが、その場所は以下のディレクトリになります。
C:\Windows\System32\config
ここにあるSYSTEMやSOFTWAREというファイルをレジストリエディタの[ファイル]-[ハイブの読み込み]からHKEY_LOCAL_MACHINEを選択した状態で読込ます。値の修正や変更が終わったら[ハイブのアンロード]を忘れずに。
アプリケーションの終了
アクティブになっているアプリケーションを終了させるショートカットキーです。
Alt + F4
タスクマネージャーから終了させることもできます。タスクマネージャーを起動させるコマンドは以下です。
x:\Windows\System32\taskmgr.exe
その他思いつく使いそうなやつ
名称 | 実行パス/コマンド | 用途 |
---|---|---|
チェックディスク | chkdsk | ディスクの修復等 |
ディスクパート | diskpart | パーテーション操作 |
ディスクの管理 | X:Windows\System32\diskmgmt.msc | ドライブやディスクの管理コンソール |
ドライバロード | drvload | INFファイルを指定してドライバの追加 |
シャットダウン | wpeutil shutdown | |
再起動 | wpeutil reboot | |
タスクマネージャー | taskmgr |
コマンド一覧の参考
まとめ
もっと便利にエクスプローラーが使えたり、アプリケーションを組み込んだWindows PEを作ることができるWinBuilder、BartPE、Aomei PE Builderとかもありますが、とりあえず最小限の環境でなんとかしたいときに覚えておきたいと思います。