DisplayPortの電源オフ問題は仕様によるもの?!
デスクトップPCで何度か、Windows 10を起動してもDisplayPortで接続された液晶ディスプレイが「入力信号を受信していません」と映らないことがありました。モニターの電源を入り切りすると映るのですが、頻繁にこれが起こると面倒です。
原因を調べるためにネットで検索してみると、これは液晶ディスプレイやOSの問題で起こるものではなく、DisplayPortの電源オフ問題やDisplayPort問題と呼ばれている、DisplayPortの規格自体に存在する仕様によって起こるもののようです。DisplayPortのモニターがスリープや省電力モードになると、プラグアンドプレイによりPC側へディスプレイが切断されたという信号を送り、PC側ではモニターを認識できず、存在していいないことになっているようです。
つまり、デュアルモニターであれば、片方のモニターを外した状態になり、もう片方のモニターにウインドウを移動させますし、シングルモニターであれば、モニターの設定が全て無視されてしまうので、表示がおかしくなるというわけです。
しかし、同じDisplayPortでもこのような問題が起こらない場合もあります。パソコンのハードの新しい、古いが関係あるかもしれません。
なお、同じデジタル映像信号でもHDMIは信号規格が異なるため、このような問題は起こらないようです。
PCの環境
- NVIDIA GeForce 1050 Ti(Displayport、HDMI、DVI端子がある)
- EIZO S2243W(Displayport接続)
- PHILIPS 276E7EDAB/11(HDMI接続)
回避策の候補
USBポート付のモニターの場合
USBハブ機能がついたモニターの場合、PCとモニターをUSBケーブルで接続することで回避できるようです。ちなみに以下のEIZOのページが参考になったのですが、ここ記載されている対象機種としてS2243Wを使用しているのに、解決に至らずモニターが映りませんでした。USBケーブルだけでなく、モニターのUSB端子にUSB機器を挿してもダメでした。
2種類のケーブルを同時に挿す
以下のページ「方法その3」によると、DisplayPortの他にD-SubかDVIなどの端子があれば、
- DisplayPort + HDMI
- DisplayPort + D-sub
- DisplayPort + DVI
といった感じでケーブルを2本差しにします。ダミーで挿したケーブルは映像表示に使わず、PCへディスプレイが存在することを認識させるためだけに使って回避するという超アナログの方法です。これで解決できるのなら簡単ですが、DisplayPort + DVIで試したところ、効果はありませんでした。
ホットプラグ状態を維持するアダプタを使う
家電のケンちゃんというショップで、DPHPDMA(DisplayPort HPD Mod Adapter)という、モニターからGPUへ送られる特定のホットプラグ検出イベント信号を変更し再送信、または無効化するというマニアックなアダプタが販売されているようです。PCとDisplayPortケーブルの中間に噛まして使用するもので、価格は約5,000円。
もう一つのモデル「DPHPDMA F/UART」
こちらも同じく家電のケンちゃんで販売されているもので、従来モデルとの違いはモード変更スイッチが付いていることと、Micro USBケーブルで電源供給を行う必要がある点で、価格は7,000円前後です。
DisplayPortの切断を回避するアダプターを自作する方法
以下ではDPHPDMA(DisplayPort HPD Mod Adapter)と似たようなものを自作する方法が記載されていました。
最終的にDVI+HDMIに変更して解決?!
映像端子の規格として古いDVIは気持ち的に使いたくなかったのですが、Displayportの使用をあきらめDVIに変更しました。すると、DVI+HDMIで組み合わせたマルチモニター環境では、PC起動時から画面が映り、使い勝手が良くなりました。
DVIにすることで、モニターの解像度が下がるなどの制限があるのではないかと心配していたのですが、特に解像度もモニターの仕様MAXで表示されて問題ありませんでした。じゃあ、Displayportのメリットって何なんだろう…。端子がコンパクトなだけ?他にもありそうですが、調べるのはまた今度。
Displayportの電源オフ問題は解決できませんでしたが、使い勝手は解決できたのでヨシとします。