【Windows】うっかりシャットダウンを防止!ボタンを非表示にする2つの方法

目次

リモートデスクトップでうっかりシャットダウンしてしまった

仕事上、仮想サーバーやNAS、バーチャルマシンのクライアントなどのトラブル対応やメンテナンスをしているのですが、先日、うっかりして電源を落としてはいけないサーバをシャットダウンして帰宅してしまいました。翌日になって『業務用のアプリケーションを起動したらサーバエラーが出て使えない』と相談されて初めて自分のミスに気づきました。

リモートデスクトップやVNCなど、自分のモニターにはいくつも遠隔操作中の画面が出ていて、自分の注意が足らなかったのが原因ですが、どれも同じ壁紙だし、画面を最大にしていたこともあり、自分のデスクトップPCと勘違いしてミスしてしまったんだと思います。

シャットダウン・再起動のボタンを非表示にする!

うっかりを防止するため、スタートメニューにあるシャットダウンボタンを非表示にする方法を再発防止として適用しました。シャットダウンボタンを非表示にすると再起動とスリープも非表示になります。スタートメニュー以外に、Windowsボタンの右クリックメニューや、ロック画面などにある電源ボタンや電源オプションメニューも非表示になります。

Windows10、Windows Server 2016を対象に試しましたが、他のWindowsのバージョンでも使えると思います。

スタートメニューの電源ボタン

スタートメニューの電源オプションを非表示にする

Windowsマークの右クリックメニューの電源オプションメニュー

Windows+Xメニューからシャットダウンできないようにする

Ctrl + Alt + Del 押下時のメニューでの電源ボタン

Ctrl+Alt+Del押下時のメニューから電源ボタンを削除する

ロック画面の電源ボタン

ロック画面の電源ボタンを非表示にする

 

グループポリシーで設定する方法

Windows10 Home にはローカルグループポリシーエディターがないため、ここでのやり方はWindows10 ProWindows Server 2016が対象です。Windows10 Homeの場合は後述のレジストリで設定する方法で行ってください。

まずは『ローカルグループポリシーエディター』を起動

Windows + Rgpedit.mscと入力するか、

Windows+Rを押してgpedit.mscと入力してEnterを押すとローカルグループポリシーエディターが起動する

検索窓でグループポリシーと検索し、ローカルグループポリシエディターを起動します。

グループポリシーの編集を検索窓から起動する

グループポリシーを編集

ローカルグループポリシーエディターで以下の項目を『有効』に変更すればOKです。

現在のサインインユーザーのみ対象とする場合

  • [ユーザーの構成]-[管理用テンプレート]-[タスクバーと[スタート]メニュー]-[シャットダウン、再起動、スリープ、休止コマンドを削除してアクセスできないようにする]

[シャットダウン、再起動、スリープ、休止コマンドを削除してアクセスできないようにする

「有効」に変更したら[OK]を押して閉じる

[シャットダウン、再起動、スリープ、休止コマンドを削除してアクセスできないようにする

全てのユーザーを対象とする場合

  • [コンピューターの構成]-[管理用テンプレート]-[タスクバーと[スタート]メニュー]-[シャットダウン、再起動、スリープ、休止コマンドを削除してアクセスできないようにする]

を開いて、上記と同じように「有効」に変更したら[OK]を押して閉じます。

※こちらはWindows10やWindows Server 2016でもバージョンによっては項目が存在していない場合があります。

[シャットダウン、再起動、スリープ、休止コマンドを削除してアクセスできないようにする

『ユーザーの構成』と『コンピューターの構成』の違い

上記二つを設定の違いで電源ボタンの表示の挙動が以下のように異なります。両方とも有効にした場合は『コンピューターの構成』の方が優先されているようです。

  ユーザーの構成 コンピューターの構成
スタートメニュー 非表示 非表示
Windows + X またはWindowsマーク右クリックメニュー 非表示 非表示
Ctrl + Alt + Del 押下時のメニュー 非表示 非表示
ロック画面 非表示 表示

レジストリで設定する方法

以下のレジストリの値のデータを1にすることで、シャットダウンボタンを非表示にできます。値のデータを0にすれば表示を戻せます。デフォルト値は0です。

Windows10 Home の場合、こちらのやり方は有効です。

現在のサインインユーザーのみ対象とする場合

キー HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
値の名前 NoClose
タイプ REG_DWORD
値のデータ 1
このレジストリを登録するコマンド

コマンドプロンプト(管理者として実行)で以下のコマンドを実行すれば簡単にレジストリを変更できます。

reg add HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer /v NoClose /t REG_DWORD /d 1 /f
削除したい場合
reg delete HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer /v /f

全てのユーザーを対象とする場合

キー HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
値の名前 NoClose
タイプ REG_DWORD
値のデータ 1
このレジストリを登録するコマンド

コマンドプロンプト(管理者として実行)で以下のコマンドを実行すれば簡単にレジストリを変更できます。

reg add HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer /v HidePowerOptions /t REG_DWORD /d 1 /f
削除したい場合
reg delete HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer /v HidePowerOptions /f

ログオンスクリーン(ロック画面)のみボタンを非表示にしたいとき

ちなみにログオンスクリーン(ログオン前の画面)のボタンの非表示は以下のレジストリとなります。

キー HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
値の名前 HidePowerOptions
タイプ REG_DWORD
値のデータ 1
このレジストリを登録するコマンド

コマンドプロンプト(管理者として実行)で以下のコマンドを実行すれば簡単にレジストリを変更できます。

reg add HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System /v shutdownwithoutlogon /t REG_DWORD /d 0 /f
削除したい場合
reg delete HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System /v /f

参考ページ

ボタン非表示後のシャットダウン・再起動方法

コマンドプロンプトからシャットダウン・再起動する方法

電源ボタンが非表示になってもコマンドプロンプトからshutdownコマンドでシャットダウンと再起動ができます。

shutdownコマンドでシャットダウン・再起動をする

シャットダウンするコマンド

1分後にシャットダウン
shutdown /s
即シャットダウン

0ミリ秒待ってシャットダウン。1分待つ場合は60000ミリ秒を指定する。

shutdown /s /t 0

再起動するコマンド

1分後に再起動
shutdown /r
即再起動

0ミリ秒待って再起動。1分待つ場合は60000ミリ秒を指定する。

shutdown /r /t 0

 

タスクマネーシャーから再起動する方法

タスクマネージャーを起動

タスクバーで右クリックするとメニューが出てくるので、『タスクマネージャー』をクリックします。

タスクマネージャーを起動するタスバー上の右クリックメニュー

または、Ctrl + Alt + Del 押下時のメニューから『タスクマネージャー』を選択し、エクスプローラを右クリックするとメニューに『再起動』があります。エクスプローラの画面が一つでも起ちあがっていれば、同様の画面が表示されるはずです。シャットダウンはできません。

タスクマネージャーから再起動

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