仮想だけどISOファイルのマウントで物理CD/DVDドライブとして振舞う外付けHDDケース
目次
起動ディスクが増える悩み
パソコンのメンテナンスに使用するツールをいろいろ使うことがあるのですが、ブータブルディスク(起動ディスク)やブータブルUSBメモリが増えて、以下のような悩みが増えてきました。
- いちいちディスクを焼くのが面倒
- USBメモリやディスクを沢山持ちたくない
- 保管や管理が面倒
- ツール自体の容量はちょっとしかないのに大容量メディアを使用するのは勿体ない
- 手軽に持ち歩きたい
もっと手軽に管理や持ち運びができるものがないかな?と探したらありました。
仮想光学ドライブとして使える「IODD2531」
ISOファイルを保存すれば、まるでディスクをセットした外付けBD/DVDドライブのように振舞ってくれる外付けHDDケースを見つけました。通常、ISOファイルの再生といえばOSやアプリケーションから再生しますが、韓国製のIODD2531というのは外付けHDD内でISOファイルを再生してくれます。これがAmazonにあったので買ってみました。外付けハードディスクモード(HDD-Mode)、仮想光学ドライブモード(ODD-Mode)、その両方を同時使うモード(Dual-Mode)を設定して使えるようです。
これがあればDVDメディアなしでWindowsのインストールや、USBポートが一つしかないノートPCでもバックアップソフト「Acronis True Image」のブートとバックアップのこれ1台で同時にできそうです。
製品ページ
仕様ページ
このモデルは2015年頃に発売されているようで、最近のデバイスではないのですが現在買えそうなのはAmazonでIODD2531とIODD2541くらいでした。
OEMでZALMANブランドから発売されている『ZALMAN ZM-VE350』というのもあります。こちらはアマゾンで約6,000円と、本家より安くなっています。
組み立て開始
箱はこんな感じ
中身はこんな感じ
ケースを開ける
ケースは以下の写真のように、横のくぼみに爪やドライバーの先を引っかけて上にスライドさせると開けれます。
中にドライバーとネジあり
HDDを用意
古いパソコンから取り出した余っている2.5インチHDDがあったので今回はこれを使います。
SATAコネクタを接続してHDDをケースに入れる
ネジで固定するため横のラバーをめくる
ケースが簡単に開かないようにネジ止め
ネジは2本あり、両サイドを止めたらラバーを元のようにかぶせます。
付属のUSBケーブルでPCと接続して認識されれば組み立て完了
ハードディスクの下準備としてパーテーションの作成
今回取り付けたHDDはMBRで初期化し、新たにパーテーションを作成し、NTFSでフォーマットします。
ちなみに パーテーションスタイルはMBRにすることが必須です。GPTにすると仮想光学ドライブにISOファイルをマウントすることができず、ただの外付けHDDドライブになってしまいます。尚、MBRで使用できる容量は2TBまでとなります。
「新しいシンプルボリューム」を作成
「ディスクの管理」で接続したHDDを右クリックして「新しいシンプルボリューム」を選択します。
NTFSを選択してフォーマット
ボリュームラベルはIODD2531にしました。
フォーマット中の様子
フォーマット完了
フォーマットが完了したらKドライブとして認識されました。
仮想光学ドライブにマウントするISOファイルを保存
「_isoフォルダ」を作成
仮想光学ドライブにマウントするISOファイルの保存先は「_iso」と決まっているので、このフォルダを作成します。
ISOファイルを保存
仮想光学ドライブにマウントしたいISOファイルを保存します。今回はよくHDDの不良セクターの修復に使用するHDD RegeneratorのISOファイルを保存してみました。
ISOファイルをマウントしてみる
ISOファイルを選択する
マウントしたいISOファイルを本体左側にあるジョグダイヤルを上下させて選択します。
ISOファイルをマウント
ISOファイルを選択したら、本体横のジョグダイヤルを押し込みむとマウントされます。マウントされたらマークが表示され、外付けのBR/DVDドライブにディスクをセットしたことと同じ状態になります。もう一度押すとマウントを解除(アンマウント)できます。
ジョグダイヤルは少々クセがあるみたいで、普通に押しても反応がない場合があります。上下の操作は大丈夫なのですが、プッシュするときは反応がないことがあります。その場合、ジョグダイヤルを少し手前に持ち上げながらプッシュすると反応があります。不良なのか、そういうものなかはわかりませんが、操作する際はこのようなコツが必要ので注意が必要です。
BD-ROMが表示された
PCに選択したISOファイルがマウントされた仮想BD-ROMが表示されました。デュアルモードなので外付けBD-ROMドライブと外付けハードディスクの2台が接続されている状態になっています。
仮想ブータブルドライブとしてPCを起動してみた
ノートパソコンにI接続したIODD2531を起動ドライブに指定してブートしてみました。CD-ROMやDVD-ROMなどのメディアから起動するよりはるかに速いです。
HDD Regeneratorを起動
Acronis True Image のブータブルメディアから起動
悩み解消!その他の使い道もありそう
これで沢山あったブータブルメディアをスッキリと整理できます。BDやDVDビデオのISOファイルを入れて外出先のPCで再生したり、ISOファイル以外に仮想PCなどに使われるVHDや、フロッピーディスクイメージであるIMAファイルも使えるみたいなので、更に使い方を広げられそうです。
マニュアル
- http://iodd.kr/wordpress/download/2531/manual/iODD-2531-Quick-Start-Guide-EN.jpg
- http://iodd.kr/wordpress/download/2531/manual/IODD_MANUAL_EN_2.pdf
- http://iodd.kr/wordpress/download/2531/manual/iodd2531_quick_guide_en_V1.2.01.pdf
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