ボロボロの白いフィギュアスケート靴を「染めQ」で塗装してみた
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フィギュアスケートを習っているわけではありませんが、娘が「どうしてもマイスケート靴が欲しい」というので、中古のスケート靴を格安で手に入れました。
ボロボロですが、ジョンウィルソン社のコロネーションエースというブレードが付いた小杉スケートの靴で、フィギュアスケートに携わっていたらピーンとくるかと思いますが、本格的なスケート靴で新品購入時は約5~6万円はしたかと思われます。
娘は現在小学生ですぐにサイズが変わってしまうので、趣味で滑るためだけに高価な新品のスケート靴を買うわけにはいかず、だからと言ってあやしいメーカーの靴を買って失敗したらいけないので、中古で傷や汚れがあってもまともなスケート靴をリペアして使おうということで、ボロボロではありますが、このスケート靴を手に入れました。
スケートのレッスンを頑張った証拠だと思われますが、靴の先から側面の白い革の表面が削れて剥がれています。これを染めQで白く塗装してみました。
染めQを使う理由
染めQは塗るというより染めるという感じで、他の塗料と違って塗装の被膜がとても薄く、僕みたいに素人が塗ってもムラになりにくく、キレイに仕上がります。革の塗装に向いているということで、スケート靴に塗装には向いてると思います。
塗装に必要なもの
- 染めQエアゾール(ホワイト)
- 染めQエアゾール(ベースコート)
- 脱脂用のエタノール
- マスキングテープ
- 新聞紙
染めQは264mlと70mlがありますが、70mlでは足りないので264mlを買った方がいいです。
まず脱脂
革の表面に油分があると塗料がはじかれてしまうので、色がノリやすくなように脱脂をしていきます。手元に薬局で購入した消毒用のエタノールがあったので靴全体に吹き付けてティッシュで拭き取り脱脂をしました。何回行えば脱脂が完全なのかわかりませんが、1度くらいでは弱いので10回くらいは行いました。
最終的に靴全体を塗るので、靴全体の脱脂を行います。革が剥がれているところを重点的に脱脂して、他の革が削れていないところは軽く脱脂をします。
しかし、消毒用エタノールでは手肌に付けても問題ないレベルなので、多少の脱脂はできても完璧にはできないかと思われますで、塗装用の強力な揮発性のあるものを使うほうがいいです。後から知ったのですが、染めQクリーナーという脱脂に向いた製品があったので、これを使えばよかったなと思いました。
マスキング
塗装のマスキングします。紙のマスキングテープと新聞紙で色が付いたら困るところをすべて覆います。
ベースコートで塗装
下地が暗い色だと上から何度もホワイトを塗っても下地の色が透けて見えるので、下地に対して明るい色を塗る場合は、染めQベースコートで傷のあるところを何度も重ね塗りしていきます。ベージュっぽいのがベースコートです。
塗装するときは塗料の細かい粒子が浮遊しますので、吸い込まないようにマスクなどで口を覆いながら作業することをおすすめします。
染めQは塗装被膜が通常の塗料に比べて薄いので、ベースコートはしっかり塗らないと仕上げのホワイトを何度塗っても塗りつぶせません。吹き付ける角度を変えながら何度もベースコートを塗ります。一方向よりも重ね吹きごとに方向を変えることで、傷の中まで色が付きやすくなります。
とにかく革の剥がれた部分が完全に隠れるように何度も塗っていきます。あせらず軽く塗って15分くらい乾燥させてから徐々に塗りつぶします。
上記の写真は途中のもので、脱脂が完全でないとこのように下地のグレーの部分がなかなか塗りつぶせません。これが隠れるまで重ねて塗っていきます。
仕上げ塗装
まず、ベースコートの部分を重点的に染めQエアゾール(ホワイト)を塗ります。ベースコートと同様に角度を変え、15分以上乾かしながら重ねて塗っていきます。
傷のある部分をほぼ塗り終えたら、靴全体を塗装していきます。
う~ん、脱脂とベースコートが足りていなかったせいか完全に傷を覆うことができませんでした。
できれば染めQ保護ツヤ出しを塗る
脱脂して塗装を終えるとスケート靴の表面がガサガサになっています。染めQのメーカーに問い合わせしてみたところ、染めQ保護ツヤ出しを塗ると使用する事で、耐久性・ツヤが向上するそうです。
また、塗装が剥がれるような溶剤が含まれていなければ革靴用のミンクオイルや白い靴墨を塗装の上から塗っても問題ないそうです。今回は試していませんが、次回は塗ってみようと思います。
マスキングをはがして完成
塗装が完了したらマスキングをはがしします。あとは靴紐を付けてリペア完了です。
靴紐は小杉スケートの通販で買いました。22.5cmの靴で、紐はナイロン製で240cmと260cmがありまましたが240cmを購入しました。22.5cmの靴だと240cmでも結べますが、少し物足らない感じで250cmあたりの長さがちょうど良さそうです。
まとめ
実は染めQによる白いスケート靴の塗装は2回目です。はじめて染めQで塗ったときに自然な仕上がりで、元々スケート靴がこんな色だったと思わせるほど違和感がなかったので、それからこの商品のファンになりました。決して染めQの回し者ではありません(笑)。今回、2回目で完全な塗装ではありませんがボロボロの靴が綺麗に蘇りました。娘も喜んでくれてよかったです。