ハードディスクのローレベルフォーマットができるWindowsのコマンド「DISKPART」

DISKPARTでハードディスクの中身をきれいさっぱり消す

廃棄ディスクの情報漏えい防止や、中古で購入したハードディスクSSDの中身を完全に消去したいときがありますが、そのようなときはWindows標準の機能「DISKPART」が使えます。DISKPARTはディスクの管理のコマンドライン版みたいなもので、Windowsのどのバージョンでも使えます。

DISKPARTはコマンドプロンプトからコマンドで操作します。今回はDISKPARTのコマンドを使用して記憶領域全域にオール0を書き込んでデータをきれいさっぱり消す方法を見つけたので簡単にメモ。

情報漏えい対策に効果抜群!clean all実行で復元できない状態にできる

DISKPARTのclean allというコマンドを使うのですが、セキュアイレースと同じか違うのかよくわかりませんが、完全に情報を復元できないようにHDDやSSDに物理フォーマット(Low Level Format)をかけてボリュームとパーテーションもろとも跡形もなくすべて消してくれます。記憶領域のすべてを0で上書きするので、仮に復元ソフトを使用しても元データは復元できません。HDDを新品で購入したときのように、ディスクを初期化しないと使えない状態にしてくれます。ドライブを廃棄するときの情報漏えい対策に効果抜群です。

SDカードUSBメモリにも使えます。

DISKPARTの使い方

DISKPARTはコマンドプロンプトを起動し、diskpartと打ってEnterを押して使います。

まず中身を消去したいドライブ番号を確認

DISKPART> list disk

ローレベルフォーマットをかけたいディスクを選択(指定)

ここを間違うとうっかり大事なデータが入ったドライブを消してしますので、よく対象のドライブかどうか確認してください。ドライブ指定のコマンドの書き方いくつかあります。以下のどれでもOKです。例えばドライブ番号が0の場合は以下のようになります。

DISKPART> select disk=0
DISKPART> select disk 0
DISKPART> sel disk 0

消去実行

以下のコマンドを実行すると、何の画面遷移や進捗状態の表示もなしにディスクのアクセスランプが激しく点滅し、で記憶領域全域に00を書き込んでくれます。HDDやSSDの容量が大きいと消去に時間がかかります。

DISKPART> clean all

簡易的な消去であれば秒殺で終わるcleanというコマンドもありますが、ボリュームやパーテーション情報のみを削除し、元データは上書きされないので情報漏えい対策とには向きません。

コマンドプロンプトのカーソルが点滅し、コマンドが入力ができるようになったらそれが完了の合図です。

その他の機能や参考ページ

DISKPARTはダイナミックディスクをベーシックディスクに変換することもできます。その方法は以下のページを参考にしてください。

DISKPARTの参考ページ

Link

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-server/administration/windows-commands/diskpart

情報漏えい対策が目的ならCipherというコマンドもあり

情報漏えい防止が目的で元データを復元できないようにするための他の手段として、Cipher /w:というコマンドもあります。これもWindows標準のコマンドで、指定したパーテーションに 0x00, 0xFF,乱数の順に元データの上に3回上書きしてくれるコマンドです。仮にEドライブを対象にした場合の使い方は以下のようになります。これも記憶容量が大きいと時間がかかります。

cipher /w:e:

ちなみにCipherは暗証や暗号とかの意味があり「サイファー」と読むようです。実行時はパーテーションに作業用としてEFSTMPWPというフォルダが作成され空フォルダとして残ります。残したくない場合は作業後に手動で削除することが必要です。

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