最新バージョンのWindowsREのイメージファイルが欲しい
AOMEI PE Builder 2.0で最強で最新のWindows PEを作成しようと『最新のWindows REのWIMファイル(イメージファイル)が欲しい!』ということから始まった今回の事。AOMEI PE Builder 2.0で作成できるWIndowsPE環境はちょっと古いWindows 10 v1607です。これでも別に問題ないのですが、『AOMEI PEをv1903ベースで作ってみたらどうなるんだろう?』と興味本位で作ってみることにしました。
ところが、AOMEI PE作成に必要なWindowsRE(回復環境)のイメージファイル(wim)がWEB上に見当たりませんでした。WEBからダウンロードできそうにないし、どうやったら用意できるのか方法を探したところ、Windows10のインストールメディアからDISMコマンドを使って取り出せることがわかりましたので方法をメモ。
インストールメディアからWindowsREのイメージを取り出す方法
1.インストールメディアを用意
今回、Windows 10 x64 v1903のインストール用メディアのISOファイルを用意して、マウントして見ました。ISOファイルをダブルクリックしたら私の環境の場合、Lドライブにマウントされました。
インストールメディアがないとき
Windows 10をインストール用DVDやUSBがあればいいのですが、無い場合はマイクロソフトからダウンロードする必要があります。ダウンロードする方法がわからなければ
マイクロソフトからダウンロードする方法
以下ページの「ツールを今すぐダウンロード」をクリックして、最新バージョンのインストールメディアをゲットしたい場合はこちらか用意できます。
フリーソフトを使ってダウンロードする方法
Windows10のバージョンやエディションを指定してダウンロードしたいときは以下で紹介しているフリーソフトを使うと簡単にダウンロードできます。
2.メディアのインデックス番号を確認
今回取り出したいWindowsREのイメージはAOMEI PE Builder 2.0で使われている物と同じWindows 10 Proの物が欲しいので、Proエディションを取り出すためのインデックス番号がイメージファイル(install.wim)の中で何番か調べます。調べるためにはまず、管理者として実行したコマンドプロンプトで、以下のコマンドを実行します。
Dism /Get-wiminfo /wimfile:"L:\sources\install.wim"または
Dism /Get-Imageinfo /Imagefile:"L:\sources\install.wim"
Windows 10 ProはIndex:3
であることがここでわかります。ちなみバージョンが10.0.18362.1
となっているで、v1903のものということがわかります。
3.install.wimを展開
install.wimの中に取り出したいWindowsREのイメージファイル(winre.wim)があります。これを取り出すためにはinstall.wimをマウント(展開)する必要があります。
Install.wimを展開するフォルダを作成
以下のコマンドで作業用のフォルダを作成します。
mkdir C:\OS_image\mount
取り出したWindowsREを保存するフォルダを作成
mkdir C:\winre_amd64\mount
イメージファイルを展開
以下のコマンドでinstall.wimをC:\OS_image\mountに展開(解凍)します。
Dism /mount-image /imagefile:"L:\sources\install.wim" /index:3 /mountdir:C:\OS_image\mount /readonly
DVDやISOファイルなど読取専用のメディアのinstall.wimを展開する場合は/readonly
を付けけないとエラーが出ます。HDDやUSBメモリなど書き込みな可能な場所から場合はこのスイッチは省略しても大丈夫です。展開したらC:\OS_image\mountは以下のようになっているはずです。
4.WindowsREのイメージを取り出す
展開したWinre.wimを情報を確認
C:\OS_image\mount\Windows\System32\Recoveryにwinre.wimがあるはずです。
一応、イメージファイルに間違いないか確認したいときは以下のコマンドでイメージファイルの概要を確認できます。
Dism /Get-Imageinfo /Imagefile:"C:\OS_image\mount\Windows\System32\Recovery\Winre.wim"
このイメージファイルが64ビット版のWindowsREのイメージということがわかります。更に/index:1
を加えるとより詳しい内容が確認できます。
Dism /Get-Imageinfo /Imagefile:"C:\OS_image\mount\Windows\System32\Recovery\Winre.wim" /index:1
Winre.wimをコピーして取り出す
以下のコマンドでwinre.wimをC:\winre_amd64にコピーします。後にマウントを解除すると消えるため、退避する感じです。
xcopy /H C:\OS_image\mount\windows\system32\recovery\winre.wim C:\winre_amd64
5.マウントを解除とフォルダを削除して終了
以下のコマンドでマウントを解除したらC:\OS_imageに展開(解凍)されていたファイルがなくなっています。
Dism /unmount-image /mountdir:C:\OS_image\mount /discard
rd C:\OS_image /S /Q
また、この時点でマウントフォルダ(C:\OS_image)は不要なので削除します。以上でWindowsREのイメージファイル(winre.wim)の取り出しは完了です。
参考サイト
結局、v1903版のAOMEI PEは失敗
なんとかここで取り出したwinre.wimをboot.wimに名前を変更してAOMEI PE Builder 2.0で使用されるboot.wimに上書きしてみましたが、エラーで出てAOMEI PEの作成は失敗し、Windows 10 v1903 x64版のWindowsPE環境は作れませんでした。v1903以外のバージョンは試していませんが、どうやらAOMEI PE Builder 2.0で扱えるイメージはv1607のみのようです。