WindowsのPCとiTunesでハイレゾロスレスを聴くための設定
パソコンでハイレゾ聴きたい
いい音で音楽を聴きながらパソコンで作業するといい作業ができそうだなと、Windows10のデスクトップパソコンと、昔から持っているPC用スピーカー『ONKYO GX-77W』にそれぞれ光ケーブル端子があるので、『iTunesの音楽をハイレゾで聴いてみよう』と光ケーブルで接続しました。
ちなみに、マザーボードはASRock Z97 Extreme6で、古いものですがSPDIFの光出力があり、DACも搭載されていて24bit/192kHzまで出力できる仕様です。また、スピーカー『ONKYO GX-77W』も24bit/192kHzまでのハイレゾに対応していました。
だた光ケーブルでつなげればいいというものではない
光ケーブルで繋げば自動的にハイレゾ再生されるというものではないので、いろいろ設定箇所があったので、その方法をメモ。
iTunes側の設定
[編集]-[環境設定]にある[再生]タブを開き、デフォルトは44.1kHz/16bitになっていると思いますが、それを選択できる最高のサンプリング周波数192kHzとビットレート24bitに設定します。192kHz/24bitを選択したからといっても、再生楽曲が対応していなかったら、すべての再生曲が192kHz/24bitで再生される訳ではありません。あくまでも上限値の設定です。
これだけでiTunes側のハイレゾ再生の環境が整います。
Windows10側の設定
次はWindows側のサウンド設定が必要となります。
1.『サウンド』の設定画面を開く
開き方はいろいろありますが、一つはタスクバーの『スピーカーアイコンから開く』方法と、[設定]から開く方法です。
スピーカーアイコンから開く方法
[設定]から開く方法
[設定]-[システム]-[サウンド]を開き、『サウンドコントロールパネル』をクリックします。
2.再生デバイスの『プロパティ』を開く
光出力(デジタル出力)するサウンドデバイスを選択して[プロパティ]をクリックします。
3.『サンプルレート』を選択
サウンドデバイスのプロパティが開いたら、『サポートされている形式』タブにある『サンプルレート』を選択します。初期設定は48.0kHzのみチェックが入っていましたが、全部にチェックを入れました。
まさかの44.1kHzで変化なし
基本的な設定も終わり、iTunesを再起動してiPhoneのiTunesではハイレゾロスレスで配信された曲とWindowsのiTunesで再生しました。iPhoneにUSB-DAC接続で再生したときは96kHzでされた曲です。
『曲の情報』表示してみると、まさかの44.1kHzの表示が...。
ここは96kHzとか192kHzとか表示されるのを期待していました。しかし、44.1kHz...。
もしかしてWindowsではロスレス再生やハイレゾ再生できない?
いろいろ検索してみました。どうやら現時点でのWindows版のiTunesではハイレゾ配信はできなさそうです。アップルのロスレス設定に関するページにもMacやiPhone、AppleTVについての説明はありますが、Windwosについての説明はありませんでした。
Appleの戦略で『Macを買え!』ってことなのか、それともWindowsの仕様上の問題なのか?そういった理由に関することは何も書いてないので、なぜWindowsではハイレゾ配信できないのか謎です。
MacのiTunesの環境設定の画面
Mac版のiTunes環境設定にはiPhone同様にロスレスやドルビーアトモスの配信設定の項目が存在しています。残念ながら、現在のWindowsのiTunesの設定画面には、これらの設定項目は存在していません。
参考ページ
同じようにWindowsPCのiTunesでロスレスやハイレゾの再生ができないことについての質問や回答が投稿されたページがいくつかありました。やはり、現状では対応していないのが現実のようです。
結論としては対応を待つしかない
『これでハイレゾ聴けるぞ!』とわくわくしながらいろいろチャレンジしましたが、結局、解決策なしです。現時点ではアップルの対応を待つしかなさそうです。
iTunesがWASAPI(排他モード)に対応していないのが原因?
(2021/07/14追記)Windows版のiTunesはWASAPI(排他モード)に対応していないのがハイレゾ再生できない原因っぽいことがわかりました。WASAPI(ワサピ)とは『Windows Audio Session API』の略で、排他モードと共有モードというのがあります。
Windows上でiTunes以外にOSたその他アプリケーションで音を出す際、カーネルミキサーというフィルターを通して再生されるようになっているそうです。そのため、音を共通でミックスして出すため、音源を統一して出すような仕様になっているみたいです。これをWASAPI(共有モード)と呼ぶみたいです。それとは別にカーネルミキサーを回避して再生するのがWASAPI(排他モード)と呼ばれているもで、こちらを使えばフィルターを通らないので、ハイレゾ再生できるみたいです。
ところが、現在のWindows版iTunesはWASAPI(共有モード)で動作していて、WASAPI(排他モード)に変更したりできないので、44.1kHzまでしか配信できないみたいです。WASAPI(排他モード)はアプリケーション自体が対応していないと駄目で、結局、アップルた排他モードに対応してくれない限り、Windows版iTunesではハイレゾ再生は難しいようです。
参考ページ