Windows用のポータブル版Microsoft Edgeを自作してみた

Edge Portableが欲しいけど見当たらない

USBメモリに入れて持ち歩いたり、WindowsPE環境で使えるブラウザとしてGoogle Chromeはポータブル版はPortableApp.comで公開されていますが、Chromiumベースの新しいEdgeはポータブル版はどこを探しても公開しているサイトが見当たりません。Edgeが入っていないPCで環境を汚さずに使えるポータブル版。できればWindows環境ではChromeよりもEdgeを使いたいケースがあるので、なんとかならないかなと思っていたら、ポータブル版を自作するというヒントを見つけました。

ヒントとなったページ

hidekiy blog: [windows] ポータブル版 google chrome を自作する

https://blog.hidekiy.com/2012/03/windows-google-chrome.html

Google Chromeのポータブル版を作るという内容のブログ。Chrome Portableが無い頃の内容かと思われます。同じChromiumベースのChromeでできるなら、Edgeでもできるのでは?と思った次第です。

ポータブル版Edgeの作り方

やることは3つ

  1. Edge本体があるフォルダをコピー
  2. ユーザーデータ格納用フォルダの作成
  3. 起動用ショートカットの作成

1.Edge本体があるフォルダをコピー

Microsoft Edgeがインストールされたパソコンから以下のパスに保存されているEdgeのアプリケーション本体(msedge.exe)があります。

C:\Program Files (x86)\Microsoft\Edge\Application\msedge.exe
C:\Program Files\Microsoft\Edge\Application\msedge.exe

このmsedge.exeが入っている「Edge」というフォルダを丸ごとUSBメモリなどに保存します。

2.ユーザーデータ格納用フォルダの作成

USBメモリに保存したmsedge.exeをダブルクリックすればEdgeを起動することができますがPC内にユーザー用のフォルダやファイル(閲覧履歴やキャッシュなど)が作成されてしまいます。それを避けるためにUSBメモリ内にユーザーデータを格納するフォルダを作成します。ここでは例として「Application」フォルダと同じ階層にフォルダを作成します。

作成するフォルダ

このフォルダ名は違う名前でもいいです。EdgeがインストールされたPCにはC:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Microsoft\Edge\User Dataにユーザー用のフォルダがあり、例としてこれと同じ名前にしただけです。このフォルダにはお気に入り情報なども含まれています。

お気に入りについて

IEとは違い、Chromium版のEdgeは以下のBookmarksというファイルに情報として格納されているため、IEのようにフォルダを開いたり、このファイルを開いて編集することはできません。

Edgeのお気に入りが保存されている場所
C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Microsoft\Edge\User Data\Default\Bookmarks

もし、PCにインストールされたEdgeに登録されているお気に入りをUSBメモリに入れて持ち歩きたいときは、このBookmarksまたはUser DataをUSBメモリにコピーすればPCと同じ環境のEdgeを持ち歩くことができるかと思います。

3.起動用ショートカットの作成

USBメモリに保存したmsedge.exeのショートカットを作成し、プロパティの画面でパスを以下のように変更します。(例:USBメモリのドライブレターがX:だった場合)

X:\Edge\Application\msedge.exe --user-data-dir="../User Data"

--user-data-dir="../User Data"というパラメータを追加して、ユーザーデータフォルダを指定します。これを指定しないと、Edgeを起動したとき初めてのEdge起動としてみられPCのローカルドライブ内にUser Dataフォルダが作成されてしまいます。これを回避するたにこのオプションスイッチを加えます。

以上でポータブル版Edgeの完成です。

インストールしなくてもPortable版を作成できないかな?

上記はEdgeをインストールしたPCから取り出すやり方ですが、例えば、「64bitOSにインストールされた64bit版のEdgeはあるけど、32bit版のEdgeが欲しい」といった場合があるかもしれません。そんなとき、インストールせずにEdgeアプリケーションのみをインストーラーから取り出すことができれば~と思うわけですが、試しにオフラインインストーラーをダウンロードし、MSIファイルをコマンドで解凍してみました。MSIファイルを展開れきるMSIEXECコマンドで解凍を試みましたが解凍できませんでした。また7ZIPでも解凍を試しましたが、想像していたファイル(msedge.exe)が現れず、アプリケーションのみを取り出すことはできませんでした。

試した手順

オフラインインストーラーをダウンロード

Microsoft Edge Enterprise版のインストーラーをダウンロードするページ

ビジネス向け microsoft edge のダウンロード - microsoft

https://www.microsoft.com/ja-jp/edge/business/download

MSIファイルを解凍するコマンド

msiexec /a %USERPROFILE%\Downloads\MicrosoftEdgeEnterpriseX86.msi targetdir=%USERPROFILE%\Downloads\Edge /qn

USBメモリからEdgeを起動してみた

作成したショートカットからUSBメモリ内のEdgeを起動することはできました。しかし...。

使い物にならないレベルでめちゃくちゃ遅い...。

USBメモリから起動するとめちゃくちゃ起動に時間がかかりました。初回起動の場合、User Dataフォルダにファイルが展開されるので、完全に起動するまでに10分くらいかかりました。2回目の起動も5分くらいはかかりました。またページを開くのも、USBメモリにHTMLがダウンロードされてからの表示なので、ブラウジングもIEより遅い感じです...。

ローカルにコピーして使えばまだマシになった

USBメモリ内のEdgeフォルダをCドライブやデスクトップなどにコピーして起動させたら待てるレベルで起動しました。起動したあともUSBメモリかた起動させるよりは速かったです。しかし、Chrome Portableと比べるとUSBメモリ内から起動させたにもかかわらず、Chrome Portableの方が圧倒的に速かったです...。

公式なポータブル版が出るまでは使う必要なし

こういった理由からEdge Portableが欲しくて自作にチャレンジした訳ですが、容量はChrome Portableが約380KBに対してEdgeは2.8MBくらいあるし、起動もネットサーフィンもめちゃくちゃ遅いので、ポータブル版をわざわざ手間をかけて作るメリットが全然ありません。マイクロソフトが公式なポータブル版を出すまで待つしかなさそうです。

その他参考

“遊び用ちょろめ”と“仕事用chrome”を使い分ける - itmedia エンタープライズ

https://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0809/10/news109.html

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